
夕日が雲の向こうに隠れると、彩り豊かだった砂浜は、藍色の輪郭に覆われた。
竹で組まれた屋根の下には、オレンジ色の灯りがぶら下がっていた。その薄明かりの下で、演奏が始まった。原始的な楽器の音が、波音の隙間に広がっていく。
妻と娘と私は、波打ち際に建つ店で、演奏を聴いていた。娘は妻の膝の上で、しっかりと腕につかまりながら、壁の無い店の奥に作られた小さなステージを見ている。曲が進むにつれ、この場に慣れてきたのか、娘は音に合わせるように、体を左右に揺らし始めた。そして曲が終わると、小さな掌で何度も何度も拍手をした。Bravo !



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